「夜明けの唄 (4)」ユノイチカ

あらすじ

「アルトとふたりならなんでも乗り越えられる気がする」
レティたちの目的、領主の思想、踏みにじられてきた覡の献身。次々と明らかになる事実に傷つくエルヴァだったが、どんな時もまっすぐに愛してくれるアルトを信じ、もっと深く繋がり合いたいとアルトに触れるのだった。
そんな中、双子覡の片割れ・ラウナはアルトに問う。黒海にも襲われず、墨痣を癒やすあなたは何者なのか、と…アルトの一途な想い。
その根底が揺らぐ、乱高下の第4巻。

アルト

エルヴァを愛する青年
いつもエルヴァを想っている

エルヴァ

戦巫子・南の覡
26歳だが成長が止まっている

レビュー

3巻の終わりで、エルヴァ達が暮らす世界・島は、現代社会の中に実在しているという衝撃の事実が提示され、驚きと共に4巻を楽しみにしていました。
中世ヨーロッパとかその辺りの世界線のお話かと思っていたので、タブレットなどの電子端末が物語に登場し始め、凄い違和感を感じました。

4巻では黒海が襲うのは島の人間のみ、領主主導により世界から隔離され鎖国した島、領主一族の謎、死んだと思われていたエルヴァの親友である覡の存在、怒涛の展開で頭が追いつきません。
話が進むたびに、覡という存在・幼い少年達に背負わされた過酷な環境の重みに心が苦しいです。

未だ真実がわからない混沌とした世界の中で、アルトとエルヴァ思い合う者同士離れることなく真実へ辿り着く事ができるのか。そして”黒海”とは一体何なのか、アルトの存在、領主の思惑、5巻が楽しみです。

気になる人は是非読んでみてね